大きな目とえらを持つ少年は考えました。家族って、似ている人ではなく愛しあえる人なのかな。
大きな目と、魚のようなエラをもつボリスは、沼のそばで人間の夫婦に拾われ、愛されながら育ちました。
けれどある日、懐かしい沼の匂いをきっかけに、「ほんとうの居場所」と「ほんとうの家族」を探し始めます。
沼にかえり、見た目が同じ仲間と出会ってもなお揺れ続ける心。
両親は、離れていても「あなたが今いる場所で幸せなら、私たちも幸せだよ」と伝え続けます。
家族になる、家族でいる、とはどういうことでしょうか。
本書は、血のつながらない家族の物語を通して、
人を愛することに見た目や出身は大きな問題ではないということを語りかけます。
私たちは日々さまざまな関係の中で生きています。
家族、親友やクラスメイト、地域の人、同僚、ニュースで目にする国や文化……。
「違う」と感じる相手と自分は、実際には何が違うのでしょうか。
どんな違いに引っ掛かりを覚えて、どんなところに共通点を見出せるでしょうか。
「あなたが幸せなら、私も幸せ」
そんなシンプルな気持ちが、人と人をつなぐのかもしれません。



